脳梗塞備忘録5 普通の人でも病院だと幽霊を見てしまうのか
真夜中の病院。真夜中の病棟。
それも脳の急性期病院。ほぼ毎日救急車が入ってくるような病院に入院していた。
3週間もいれば幽霊を一度ぐらい見そうなもの。
入院中寝付けない日々を過ごしていた私はトイレついでに深夜の病棟を時々だが徘徊した。
まずは自分の病室がある4階を探索。回復期の患者の階である。
ナースステーションの光以外は非常口案内表示灯の緑色の明かりのみ。しかし、何もなし。何も感じずであった。
次に階段を使い3階へ。4階と同じ構造である。ここも特には何も感じなかった。
次に2階。集中治療室と手術室の階。立ち入り禁止なので入らなかったが、ここの雰囲気は全く違った。階段からも雰囲気の違いを強烈に感じる。
あの雰囲気の違いは何なのか、言葉では説明が難しい。感覚的にここには入ってはいけないなと感じた。怖くなってここは早々に移動。
次に1階。診察室やら待合室、検査室、リハビリ室など。特別何も感じなかった。
結論としては、2階以外は何も感じなかった。更に、入院中の3週間、幽霊なるものを見ることはなかったし、感じることも、不思議な現象に遭遇することも一切無かった。
霊体を見たり感じたりすることはなかったが、存在は信じているので、単に自分に見るたり感じたりする能力が無かっただけだろう。
しかし、夜の病棟で一番に感じたことは、霊の存在等ではなく、夜勤中の看護師さんの大変さであった。看護師はタフでないと務まらないなとつくづく思った。